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和三盆


創業は戦後すぐ昭和23年と比較的新しく、新潟市秋葉区舟戸に位置します。生産量わずか200石。花越路がその生産量の大半を占め、村祐のラベルが貼られるものは40石程度。どうりで手に入らないわけです。このうえなく上品な甘さで絶賛を浴びる村祐ですが、そのモチーフは和三盆。蔵元・村山健輔氏は高級砂糖・和三盆の粒子の細かさ、ソフトな甘みと口どけをイメージして村祐の酒質設計を行い、平成14年(2002年)に初リリース。新潟の酒といえば淡麗辛口が主流でしたが、まったく違った印象、しかも恐ろしく高いクオリティの酒が彗星のように現れたわけです。噂を聞きつけた全国の日本酒愛飲家が殺到し、今ではもっとも手に入りにくい日本酒のひとつとなっております。

鑑評会には出ない、特定名称もつけない

幾度となく鑑評会で入賞してきた村祐酒造ですが、平成14年からは鑑評会への出品をやめました。自分の造る酒は鑑評会で評価されるべきではなく、愛飲家によって評価されるべき、との考えからです。鑑評会でのタイトルはいうまでもなく売り上げに大きく貢献し、大小ほとんどの酒蔵がこぞって鑑評会用に特別に仕立てた大吟醸酒を出品しますが、これと決別するというのですからその覚悟と哲学は相当なものです。

村祐のラベルには「清酒」とアルコール度数が示されているだけで、原料米や精米歩合、造りなどといった情報は一切記されていません。他の蔵では「大吟醸」「兵庫県産山田錦」「精米歩合35%」などと誇らしげに掲げられるスペックは村祐にとっては最優先事項ではなく、飲み手には先入観を排して人間の五感で素直に味わってほしい、という思いから、これほど高品質な酒では稀なスペック非公開、大吟醸や純米吟醸といった特定名称をつけないという立場をとっているのです