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芸術の域にまで達した銘酒

高い美意識と研ぎすまされた味わいで海外市場やその料理界においても絶大なる評価を受ける静岡の銘酒・磯自慢。2008年7月の洞爺湖サミット公式食事会では、磯自慢・中取り・純米大吟醸35が乾杯酒として供されたり、インターナショナル・ワインチャレンジのSAKE部門においてエメラルドが「純米吟醸酒・純米大吟醸の部」で金メダルを獲得するなど、もっとも世界的に知名度の高い日本酒であるといえます。

本国日本においては酒愛好家たちの憧れの銘柄であり、その徹底した品質管理と高い意識レベルは同業の酒造りをする者たちからも賞賛され手本となっています。とくに総ステンレス貼りの醸造所、部屋全体が冷蔵庫、といった先進的な設備は有名で、「酒にとって良いと思えることは、何でも取り入れる」という方針のもと、伝統と先進的技術の融合を実践しています。


酒造りは「洗いにはじまり、洗いに終わる」

瓶詰めされたその作品は世界で派手な活躍をしていますが、その酒造りは厳しく地味な作業を確実に行うことによって支えられています。 酒造りは「洗いにはじまり、洗いに終わる」と語る寺岡洋司社長。米の洗いから絞りの袋の洗いまで、すべてを洗いに洗う。これが基本。とくに絞りの袋は、使う日の15日前から毎日洗い続けるといいます。磯自慢の研ぎすまされた味はこういった手抜きのない作業の積み重ねによって生み出されてくるのです。

「山田錦はとにかくいい酒ができる。芯白が大きいからね。洗米や麹造りと早朝から夜通しの作業まで、仕事時間は長いが、まぁ、それが当たり前だから」とは麹作りの神様・多田信男杜氏。


香り

磯自慢の特質のひとつに「香り」がありますが、それは決して派手なものではなく、あくまで上品なものです。

「 今はいい酵母が開発されて賞が取りやすくなったようですが、ここでは使っていない。社長も私も嫌いだからね」(多田杜氏)


Isojiman is born from the harmony between carefully selected sake rice, excellent water (soft water) from the South Alps in Japan, and the brewers. Sake brewing begins with the preparation of raw materials (limited water absorption rice washing). After careful steaming, aromatic rice passes through a complex brewing process, including our original “koji zukuri (koji making)” and the use of traditional yeast (Shizuoka Yeast, isoamyl acetate). And then finally becomes a drop of sake imbued with our heart and soul. Isojiman has a natural and gentle aroma of white peaches, muskmelons, LaFrance pears, ripe bananas, or passion fruit. It also has mildly acidic, deep flavor. The taste wraps around your food, and rinses it away, and then disappears like light snow. Isojiman complements Japanese Cuisine, French and Italian Cuisine, several varieties of cheese, tomatoes,and desserts.

Each product has its own “ginjo-ka (ginjo sake fragrance)” and taste. We are confident that each satisfies the standards of “Isojiman.” Compatibility with cuisines or foods will vary according to the type of sake. Isojiman Shuzo is located in Shizuoka Prefecture, blessed with a mild climate and abundant nature. It has an excellent food culture in various fields, including mountains, land, and sea. Considering our brewery location in Yaizu, fresh fish is an ideal match.

It is our sincerest desire that all of our products convey the “Isojiman” image when enjoyed by our customers. It is the fusion of tradition and leading technology, and the path from innovation to reality. We are constantly involved in heartfelt sake brewing by “putting forth a little more effort,” in order to provide our customers with even better products. We also carry out low temperature storage management, maintaining the quality of Isojiman until our customers can drink our sake.

Sake is a favored item. Since each person feels differently, we try to limit our comments on each product. We appreciate your understanding.

Sincerely,

Isojiman Shuzo, Brewery owner
(official HP)


磯自慢酒造公式HPより

厳選した酒米、南アルプスからの名水(軟水)、そして蔵人たちのハーモニーが生み出す磯自慢は、酒造りの原点となる原料処理(限定吸水洗米)に始まり、蒸し米を大切にする事により得た香り良い米を独自の麹作り、伝統酵母(静岡酵母・酢酸イソアミル系)の利用と複雑な酒造りの工程を経て、入魂の一滴となります。

私どもが醸す磯自慢は、白桃、マスクメロン、ラ・フランス、完熟バナナ、パッションフルーツの様な自然な香りが穏やかに溶け込み、酸が少ない中に奥深い味わいがあり、その味わいはお料理を包み込み、また洗い流して淡雪のように消えていきます。それは、日本料理はもとより、フレンチ、イタリアン、また単体のチーズ各種や、トマト、デザートなどとのマリアージュがお楽しみいただけます。 商品毎に吟醸香、味わいの違いはございますが、いずれも「磯自慢」の基本を持ち備えていると自負しております。

なお、マリアージュの観点からいえば、お酒毎に合うお料理、食材にも若干の違いがあると思います。磯自慢酒造のある静岡県の食材は、穏やかな気候と恵まれた自然環境により、山・陸・海と全てにおいて高い食文化を持っております。その中で蔵の建つ「焼津」という立地から、一番合うお料理は新鮮な“魚類”でしょうか。

磯自慢酒造では、全商品にわたりお飲みいただいた時に、“磯自慢”と感じていただけるお酒でありたいと思っております。伝統と最先端の技術の融合、そして革新から本質へ。皆様に安心してお召し上がりいただけますよう、いつも『ここでもう一手間かけてあげよう』という愛情を持って醸し、そして、皆様にお飲みいただけるまで磯自慢品質を保てるよう、流通段階を含め低温貯蔵管理しております。

磯自慢酒造 蔵元敬白



磯自慢の酒造り

(磯自慢酒造公式HPより)

message_ph04磯自慢酒造の酒造りは、朝夕に涼風が吹き始める10月末、酒造りの神様を祀る神事から始まります。蔵人たちは呼吸を合わせ先ずは本醸造系の仕込みから開始します。今年の米の具合や、湿度や気温の具合などを確かめながら、吟醸系、大吟醸系の仕込みへと続いていきます。並行複発酵による酒造りは、まさに生き物との対話に他なりません。一度仕込みが始まると、春の上槽まで一日も休むことなく、酒造りにいそしむことになります。

【酒米】

message_ph05磯自慢酒造で使用する酒米のほとんどが、“山田錦”という酒造好適米になります。この山田錦の誕生は兵庫県になりますが、現在では南は九州から北は東北地方まで広く栽培されています。たいへん酒造りに適した酒米で、高級酒を造るには欠かせません。当蔵では、兵庫県特A地区で収穫される『東条山田錦』(商標登録)を、現地の契約農家に栽培いただいています。使用する全酒米の内、約65%が東条山田錦となります。また全国11社の志しを同じくする蔵元仲間が集い、東条地区の農家の自立を助け、共生して行こうと『フロンティア東条21』を結成。微力ながら農家の人達と共に歩んでおります。

【洗米】

message_ph06品質の良い日本酒を造るための第一歩は洗米です。片手にストップウオッチを持ち、秒単位での限定吸水です。磯自慢酒造の洗米は、10キロの酒米に対し350リットル以上の水を使用、米の表面のヌメリを完璧に洗い流しながら、米本体に限定した水分を吸水させます。この時の洗米され限定吸水された酒米を電子顕微鏡で見ると、曇りのないスカッとした八角形の結晶を見る事ができます。洗米は第二の精米とも言われておりますが、我々はこの洗米をとても大事にしております。

【蒸し米】

message_ph07奇麗に洗米された酒米を最高の条件で蒸しあげます。蒸された酒米は非常にサバケが良く、甘く品の良い香水のような香りがいたします。また、山田錦を冷ました時は、青ワラの様な爽やかな香りもいたします。酒米を蒸す甑は米にやさしい“椹”製を使用しています。質の高い酒造りのためには「一に蒸し米」と言っても過言ではないかもしれません。

【麹造り】

message_ph08酒母と本仕込みの醪に使用する“麹造り”。当蔵独自の製麹法で、総杉作りの広い麹室で長時間かけて完全手造りで行います。見た目は派手で(菌体の植え付けが少ない、ハゼ込みが少ない)、老ねて胞子が見え、香りはキノコ臭がする。一朝一夕では造ることができない、伝統技術に裏打ちされた微生物の成果です。例えば、当社保存の優良酵母に合った麹を育成する為、大吟醸の麹造りでは約70時間をかけて、寝る間も惜しんで取り組んでおります。これが磯自慢の独特の味わいの原点になってまいります。

【酒母】

message_ph09当蔵の造りは全て、約半月かけて醸す速醸系の酒母を使用します。心を込めて造った麹、適温まで冷ました蒸し米、南アルプスからの仕込み水、そして優良な自社保存酵母(静岡酵母も含みます)を添加、カラーアルミで仕上げた冷蔵酒母室で、酵母を純粋培養いたします。経過の3~5日目の段階では品温での調整で酒母をいじめてあげます。この時、酵母はストレスにより硫香(温泉の硫黄の香り)を生じます。この硫香が後ですばらしいフルーティーな香り、マスクメロンやラ・フランス、ふじリンゴ、完熟バナナ、パッションフルーツのような自然の香りに変化いたします。また出来上がった酵母には、わずか1ccに1.5億個以上の酵母が生存しています。まさに酒造りは発酵学、バイオテクノロジーの成果であるのと同時に、酒米からなぜフルーツの香りが・・・とその不思議さにも驚かされます。なお当蔵では、カプロン酸系の酵母は一切使用しておりません。

【もろみ】

message_ph10醗酵タンク・貯蔵タンクはオールステンレスで仕上げた、冷蔵仕込み室の中に並んでいます。昭和62年、全国に先駆けて取り組んだ、大きな冷蔵庫内での酒造りとタンク貯蔵。これが当蔵の低温発酵、すなわち吟醸造りの品質向上に向け大きな転機となりました。また、醗酵タンクは酒にとって非常に好条件である、グラスライニング製を使用しております。
低温醗酵で醸される醪は穏やかな醗酵で、外気温を気にする事なく常に一定温度に保たれた冷蔵仕込み室の中で造ることにより、颯爽とした自然でフルーティーな香りと、奥深い味わいを持った醪が醸されます。醪の醗酵品温、総米は醸すお酒の品種によって若干違います。また、最終段階の上槽のタイミングの見極めも大事となります。

【上槽・しぼり】

message_ph11昔ながらの搾り機“槽(ふね)”と、自動搾り機の二台を、オールステンレスで仕上げた冷蔵庫内で使用しています。温暖な静岡で最高の吟醸造りをと考えた結果、仕込み室もそうですが、魚の町・焼津の冷凍技術(-60℃)を酒造りへと活かした結果です。全国に先駆けて作った冷蔵搾り室で行う理由は、最終的に搾る前の醪の品温が5度位と低い事にあります。また、常に低温に保たれているため、とても清潔な環境となっています。